伝統工法とは、太い柱と梁を使用し、金物を使わずに貫や差鴨居(建物の上にある木材)で建物を補強する建築工法です。石の上に柱を乗せた玉石基礎によって揺れを逃す点が特長です。京都大学防災研究所によると、2000年の鳥取県西部地震における家屋の倒壊が阪神大震災に比べ少なかったのは、伝統工法の家屋が多かったことが原因と分析しています。このように、伝統工法で建築された家は耐震性に優れており、住む人が安心して生活できる 家屋として近年、注目が高まっています。
木造軸組工法とは、柱や梁などの縦横の軸により上からの重荷を支え、斜めの木の軸で地震や風などの横からの力に抵抗する建築工法です。木造軸組工法はわが国の伝統的な建築工法ですが、現在では、デザインの和洋に関係なく様々なスタイルの建物を建てることが可能です。

木造軸組工法の特長として「設計の自由度」や「増改築のやり易さ」や「耐久性」が挙げられます。ただ何といっても、木造軸組工法の最大の特長は「木造建築ならではの落ち着ける空間」にあります。

木造軸組工法の家は、木の特性を最大限考慮して設計・施工されます。そのため、日本人が古くから大切にしてきた「木」の「癒し」を堪能することができるのです。